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【呪術廻戦】infinity

第20章 昔話のハッピーエンド



「えっと。乙骨君のことだよね」

「そ。見てみてどうだった?」

「一言で言うなら…。優しい子」



乙骨君はイレギュラー的に高専に来た。

前例がないために扱いに困る男の子だった。

私は呪術界から抹消されたので、前例として扱われないのだ。

しかし、五条からしたら私はキーパーソン。

意見を聞きたいという要望を受けて、十年ぶりに姿を現すことを決めた。



「五条からの話を踏まえると、きっと乙骨くんも私と同じ。あの女の子を失いたくなかったんだ」

「呪いはどっちからだと考える?憂太側からか、リカ側から」



たった今、五条の言葉を聞いて思い出した。

女の子の名前はリカだ。



「私は乙骨君側を推す」

「根拠は?」

「勘。リカが非術師の家系でないことは分かってるんでしょ。乙骨君は?」

「今調べてもらってる」



私だって、私以外の例を知らない。

ここで経験からの憶測を信用するのは、あまりにも危険すぎる。



「じゃあ、リカが莫大なものになった一番の原因は何だと思う?」

「それ、私に聞く必要ある?分かってんでしょ」

「念のため」

「…愛。愛に決まってんじゃん」



対象は何であれ、愛は人を狂わし、酔わせる。

愛は自由だ。

人を弱くも、強くもする。



「愛ほど厄介で歪曲したものはない」

「同感」



そんなことを言っている自分も、愛に人生を変えられてしまった一人。

目の前で肘をついている奴と出会ってしまい、人生を歪められた。



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