• テキストサイズ

【呪術廻戦】infinity

第19章 10年の後悔と1時間の奇跡




次に会う予定の人で一応最後。

最後に話したのが喧嘩のように終わってしまったことが、ずっと心残りだった。



12時30分



そろそろいい時間だろう。

忙しく生活しているらしいから、お昼時に訪れるのが一番だろうと考えた。

予定通りの時刻に、東京の街を象徴する大きなビルの中へ、堂々と足を運んだ。



呪術師をやめていたことには驚いたが、彼らしいと思った。

誰よりもまじめで、適当に生きたいと思っていそうな彼らしい選択だ。



『ついてこないでください。もう、あなたの顔は見たくありません』



あの一言は一生忘れない。

あの一言を言った、彼の顔も一生忘れない。



でも、私は今でも自分が正しかったと思っている。

どんなに彼を怒らせても、彼に嫌われても、自分の取った行動は正しかったと思っている。

正しかったと思わなければならない。



私が私であるために、正しいと思ったことを貫かなければならない。



けれど、私はあの時彼を追いかけなかった。

なぜ?



その答えは今でも分かっていない。



分かりたくもなかった。



/ 1115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp