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【呪術廻戦】infinity

第18章 カゲロウ


*****


変装をして東京を歩くのは初めてだった。

十年前に東京を出たときにはなかったビルに驚きを隠せない。



(うわー、めっちゃおいしそーなハンバーガー…)



しばらくアメリカにいた影響もあり、ジャンクフード向きの舌になってしまった。

しばらくすれば治るだろうけれど、当分はジャンクフードだらけの生活になりそうだった。



今日の目的は、ある男の子を見に行くこと。

数日前にもらった連絡によると、男の子は高専にいるようだ。

私の命が狙われないか心配なので、男の子が敷地を出たところを捕まえる作戦。



(うまぁ…!)



今はそのための栄養補給。

しっかり食べておかないと、いつ何があるか分かったものではない。



もうすぐ12月だというのに、外は全く快適な気温ではない。

私の所持品の中には、刀が二本と小刀が一丁。

外見はスポーツ道具が入っているように見せているが、何かあって中身を見せろと言われたら困る。

身分証明書はおろか、死んだことになっているのだから。

偽装の身分証明書なら数種類あるけど、そのような凝った変装していないから顔写真が別人。

流石にそれでは切り抜けられないだろう。




ハンバーガーも食べ終わり、目的を再認識。

男の子の予定は分かっている。

仕入れ元は内緒。

私にだって、怖いものはある。




男の子の名前は乙骨憂太。

彼は今日、高専に入学する。



(待てよ。そしたら、結局私も高専に行かないとダメってことじゃん)



入学するのだったら、歓迎パーティーを行うかもしれない。

そうなれば、彼は高専を離れない。

今日中に彼を見に行くという目標を達成するには、私が動かなければならない。

高専に行くとなると、自分の存在がばれてしまう。

いや、すでに数人にはバレているとは思うが、決定的なものになってしまう。






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