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【呪術廻戦】infinity

第16章 始まりと終わり



「いいか。このままここにいれば、千夏は不幸になる」

「…殺される?」

「最悪、な」



殺される方がまだマシかもしれない。

千夏が呪術界で生きていく方が、辛いはずだ。

今はどうか知らないが、呪霊を友達だと思っていたような奴だ。

死というものが身近にある世界で、笑って生きていけるはずない。



「とにかく、こっちには来るな」

「…また、どっか行っちゃうの?」



返事はしない。

この系統の話に時間を割いていられない。

話せば長くなることが分かっているから。



「ここを出るのは簡単。千春を呼んで、呪力を放出してもらえばいい」

「これって、それをさせないようにする結界じゃないの?」

「…何でわかった?」



千夏に結界だとか、そういう知識があるとは思えない。

普通に暮らしていたはずなのだから。



「教えてもらった」

「なるほどね。もう何も言うなよ」

「うん」



賢い怨霊だこと。

自分の気配を消せている時点で、相当の手練れであることは分かっていたけれど。



「その、どうして呪力を放出したら、結界?が壊れるの?」

「この結界は呪力を押さえるもの。こっちとそっちで呪力を持つものは行き来できない。ここまでおっけー?」

「…オッケーだって。私は分かってないけど」



千夏が理解できなくてもいい。

今回重要なのは千春を納得させ、とある作戦に協力してもらうこと。



「結界っていっても人間が作ったもの。作った人間の能力によって、結界の強度は変わる」

「…ん」

「製作者より強い呪力が中で発生したら…」

「あ、分かったって」



千夏に話しかけているのに、ほとんど流れる呪力量は変わらない。

ほんと、千春は何者だ…?



「最後に聞かせて…だって。ここを出ても千夏に…あ、私に、危険が及ぶことは分かってる。えっ、そうなの?」

「言われたまま言えばいいから」

「あ、うん。えっと、それでもここを出た方がいいのか…だそうです」



千春は千夏が安全ならそれでいい。

この質問の真意は何となく分かる。

でも、気づかないふりをして答える。



「俺はそう思う。最後に決めるのは千夏」



最終決定権は千夏にある。

この一言は次のステップに進むうえで大きなカギとなった。



「とりあえず、作戦を教えてほしい」



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