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【呪術廻戦】infinity

第14章 ラストオーダー



「私のこと殺す?」

「まだ殺さないよ。他に優先すべきことがある」



まだ、なのか。

いつか傑は私を殺すつもりなのか。

クラスメイトを殺してまで、彼は理想を追い求めたいのか。



「…そっか。なら、私もわがまま言っちゃおうかな」

「私に?」

「うーん。皆にかな?」



普段は上手くできない指鳴らしが、綺麗に決まった。

そして、ごく自然に千春が現れた。

私の肩の上に腰掛けている。



「それが千春?」

「まぁ、そう」

「…クック。こんなに小さかったのか?」



千春はあの頃と同じ大きさ。

傑に見られてよかったのか分からないけれど、大丈夫だろう。

これからもっと大変なことが起こるのだから。



『やめなさい』

「何で?私には守らないといけないことがあるの」

『五条悟との約束は?』

「私が守ろうとしてるものは、五条を守るために必要なの」



頭の中で何かが割れた。

そして、千春が私の顔を包んだ。



『お願い、やめて』

「何を?」

『私がやるから。千夏は何もしないで』

「ダメだよ。私がやらないと」



傑が不思議そうな顔で見てくる。

千春の声が聞こえてないのだろうか。



「何が起きているのか分からないけど、私はそろそろ行くよ」



どうやら、傑には千春の声が聞こえていないよう。

そうでなければ、帰ろうとするはずがない。



「待ってよ」



また、何かが割れた。

それと同時に体が熱くなる。



『千夏!!』



千春がそう叫ぶと同時に、スルスルと千春が消えていった。

不思議に肩を見てみるが、本当にいなくなってしまった。





まぁいい。





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