『【呪術廻戦】infinity』第11章「裏切りのスパイス」 130ページ - 夢小説(ドリーム小説)が無料で楽しめる -ドリームノベル- [スマホ対応]
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【呪術廻戦】infinity

第11章 裏切りのスパイス



「昨日は最高の1日だったのに、なんで今日はこんなにも…。みんなと大事な話してたのに、冥冥さんのために無理矢理切り上げてきたんだからね。そこんとこ…」

「さて」



冥冥さんが斧を取り出した。

そろそろ、本当に逃げる準備をした方が良さそうだ。



「そうやって余裕こかれると、少しイラつくねぇ」

「じゃあ、命乞いとかしてみようか?『冥冥さん~!助けてぇ!死にたくないよォ』」



首に手をやり、蹲る。



「…はは。少しくらい笑ってくれても良くない?」



冥冥さんの気遣いの無さに呆れ、思わず大爆笑。

この余裕っぷりが鼻につくのだろうが、仕方ないじゃないか。



「それで?私のこと殺すの?」

「場合によってはね」

「場合?」



冥冥さんは近くに落ちていた汚れたパイプ椅子を持ってきて、腰掛けた。

私も欲しいと言ってみたが、簡単に無視されてしまう。



「私に”千春ちゃん”を見せて欲しい」



だから、何故冥冥さんが千春のことを知っている。

千春の事は秘密にしろと言ったはずだ。

五条やみんなから漏れたとは考えたくないし、夜蛾先生か、もっと上か…。



「やだね。サーカスじゃねーんだよ」

「…ふふ」

「あ?何笑ってんだ」



口元を押さえて上品に笑う冥冥さん。

もう『さん付け』をするのも馬鹿らしいけれど、一応冥冥さんにはこれまでの恩がある。



「千春のこと、誰から聞いた」

「言うと思うかい?」

「思わない。これは質問じゃない。脅迫」

「言わなかったら?」

「可能性のある人達を片っ端から殺してく」



無論、そんなことは絶対にしないが。

それくらいの代償が、冥冥さんの答えにはある。



「全く怖くないね。そういうのは、力を見せつけてから言うもんだよ」



ここで言う力が、私が普段使っている呪言を指さないことは自明である。

冥冥さんはどうも、本当に千春を見たいようだ。

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