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【呪術廻戦】infinity

第70章 𝘚𝘦𝘤𝘳𝘦𝘵


*****

ち────



『……なつ!』
「ん…」


またこれか。
最近、叩き起されることばかりで困ってしまう。


「なんで、すか…」


随分寝たのだろうか。
頭がとてもスッキリしている。


見慣れない場所。
千春と……ん?


千春しかいない。


『落ち着いて聞けよ…』


まだ頭が回らないから、ちょっと待って欲しいと言った。
しかし、聞き入れてくれることはなく、余計に怒られるだけ。


『…私は、嘘をつかない。そうだよな?』
「うん……千春、嘘つかない」


ああ、そうだ。
悟に慰めてもらって、そのまま寝てしまったんだ。
あれからどのくらいが経ったんだろう。
時計を探してもこの部屋にはないみたいだし…。


『誰もよりも千夏のことを想ってる。そうでしょ?』
「うん。ど、どうしたの…?」
『その上で伝えるからな…』


何を?



私の本能が危ないと伝えてくる。



『五条悟が、死んだ』



「…ん?」




『だから、死んだんだよ』




そういえば、最後にご飯を食べたのはいつだっけ



「…ははっ、変なこと言わないでよ。私寝起きなんだから…」



”千春は嘘をつかない”

数秒前に自分が言ったことを思い出す。


「……嘘」
『嘘じゃない』
「ど、して…」
『負けたんだよ、宿儺に』



”ねぇー、宿儺と悟、どっちが強い?”
”そりゃあ僕だよ。疑うの?”
”んーん?聞いてみたかっただけ!”



そんなデタラメ、信じられるわけなくて。
証拠を見せろと言ったら、ある場所に連れていかれて。
そこには硝子がだるそうに壁によりかかっていた。



「…起きたんだ、おはよ」
「…はよ」



声が掠れてしまって。



「しょーこ」
「ん?」
「ちょ、っと、ぎゅ、ってしてほし…」
「はいはい」



体が恐怖で震え始めちゃって。



目の前の机にみられた膨らみ。
想像できるけど、想像したくない、なのに、千春はそれにかかる布を躊躇なくめくる。





そこからは、何も覚えてない。






気がついたら、別室に連れてかれてて。
酸素ボンベで口元を塞がれていた。




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