第69章 取捨選択
「ったく…けしかけないでよ」
「そんなつもりは無い」
「ウルハっちにとってはいつも通りかもだけど…少しは気を使ってあげて」
「嫌。面倒」
それでも母親!?と言いたくなるけれど、ウルハっちは昔からこんな感じだし、しつこく絡んだら怒られるかもしれない。
「…それで?何しに来たの」
「やだなぁ。メールの通りだって」
呪舞村は廃村であるが、まだまだ生活感が残っている。
というのも、ここは定期的に管理されている場所で、誰も人が住み着いていないのにそれがおかしいと思うほどに昔通りなのだ。
勿論、人がいなければそれなりの雰囲気が漂うはずだけれど、それすらない。
考えられることとしては────
「和田さん!!!!」
「はー……!?!?!?」
向こうからたくさんの呪霊を連れてきた八乙女先輩…!!!
嘘嘘嘘嘘…!!
無理だって!!!
「何で逃げるの!?!?」
「やーだー!!!先輩片付けてよ!!」
「私疲れてるの!2人で頑張ってよ!」
どう見ても低級呪霊だからこんな余裕があるけれど、この量を余裕で捌けるのは先輩だからであって。
私たちは逃げるので精一杯。
「はぁ……はぁ……」
なんやかんや、みんなで祓えたけれど、みんな不機嫌に。
どうして?
「ま、まぁ、いい感じに体も温まりましたね!」
「……羂索の残穢は残ってたからいいものの、こんなに呪霊いるとは思ってなかった」
「それは私もです」
何故こんなに呪霊が?
羂索が関与していると考えるのが妥当だけれど、そこから先に話を進めるのは不可能だ。
「んで、これから何するの?」
「まずは村の探索。その後に宿儺の墓を見つけます」
「墓?」
『…一時期だが、宿儺を鎮めるためにその墓を作ったんだ。遠回しに死ねってことだな』
「うわ、陰湿…」
「そう。その墓には色々埋まってるんですよ。それが今必要で…。みんな総出で探してるんですけど、私達はこの場所を探すって感じですね」