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【呪術廻戦】infinity

第69章 取捨選択




「なんかパンとかカップ麺とか買ってきたけど……ってどうしたの?」


綺羅羅に背中を撫でられて、今まで不足していた空気を一気に吸い込んだ。
それと同時に全ての身体機能が不足分を補おうとして、汗が湧き出てきた。


「ねぇねぇ、これ大丈夫なの!?」
『大丈夫じゃないんじゃない?』
「えぇ…なっちゃん〜…」


信じられないっていうか、信じたらダメだ。
千春は嘘をついている。


「パン」
「え、あ…パンね!はい!」


信じたら、ダメ。
嘘に決まってる。
嘘。
そんなの嘘。


「……ゲェ…」
「うお、マジ?」


最近、ご飯が食べられなかったのは、食べても吐いてしまうから。
こういうときは誰かに支えてもらいたかったけれど、そういう訳にもいかなかったから…。


「…ダメダ」
「ちょ!春ちゃん!な、水!?何?」
『…』
「ちょっと〜!」


気持ち悪…。
喉を通ることすら「嫌!」って体が言ってる。


『……だから、逃げようって言ってんのに…!』
「…ハァ…ハァ…」
『いつからそんなに命を軽く見るようになったの?』
「…見てない」


私はただ…ただ……、


「同じ、後悔はしたくないだけ……多分」


昔、千春と喧嘩した時は私が傑を殺さないといけないと思ったから、本心に蓋をして自分の行動を決めた。
そしたら、失敗した。
固く決意したはずなのに、実際に再会したら直ぐに紐は解けてしまった。

昔、何も知らない私は人の死を「運のせいだ」と言った。
運を操れる人に向かって、良かれと思って最悪の言葉をかけた。
そしたら、失敗した。
死は運なんかで左右されないし、そういう結果は必然だったんだ、最初から決まってたんだ。




”死ぬ時は1人。その人自身が死という選択肢を手に取るんだ”





「…やっぱり、私はどうしても1人で死にたくないみたい」


悟はそう言うけれど、絶対に嫌。


『一緒に死ねってこと?』
「最大限頑張るからさぁ……ね?お願い」
「ね?って……やなんだけど。ついていく人、間違えた?」


もう既に…大切な人が死んでしまったけれど、そこでいちいち止まっていたら今までと同じ。
とりあえず見ないフリをして……後に、酷い目にあおうとも、これだけは曲げないって決めた。


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