第68章 (飛ばしてください)
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ねーえ?
この微妙に語尾が強くなる感じが好きだった。
「そーいや、最近千夏見ないけど。なんかあった?」
「あの人、任務受けてないですよ」
「へぇ、何でまた」
「体調悪いんですって
さとるー!って。
ちょっと甘えた様子で呼ばれるのも好きだった。
「風邪?」
「ん、まぁ。周期的に熱が出てるみたいで」
「せんせー!!!!!!」
向こうからすごいスピードで走ってくる悠仁。
「おまたせ!学生課行くんだっけ」
「そー!じゃあ行こっか。恵はそこのプリント持って教室ね〜」
「了解です」
悠仁の手続きは本当に面倒で、未だにそのツケが残っているくらい。
「見てよ、これヤバくない!?」
「ぶっ…ははは!うっそー、それ…」
「まじ面白いよね!伏黒の写真もあるよ」
あー面倒臭いなぁって思いながら歩いていたら────
「「…」」
目の前で抱き合う男女。
金髪と黒髪。
(え?)
最初は信じられなかった。
でも────
「…ぁ」
千夏と目が合う。
七海は名残惜しそうに抱き寄せて、離そうとしない。
僕の主観が邪魔をしているのかもしれないけど。
「…悠仁〜どうした?行くよ〜」
「え、あ、うん…」
そんなの見たくなかったし、受け入れている千夏にイラついてしまう。
「おふたりさん、教育現場でそーゆー事控えた方がいいよ〜」
「……そうですね、向こうに行きましょうか」
「あ……う、ん」
は、うっっっざ!
なにあいつ、見せつけてんの?
向こうに行ってまたイチャイチャするってか!?
あーうっっっっっ……ざ!!!!(2回目)