• テキストサイズ

【呪術廻戦】infinity

第68章 (飛ばしてください)



*****

目は閉じていたものの熟睡はできず、ただ時間を溶かしただけだった。


「…邪魔した」
「んー。学長が呼んでたよ」
「はーい」


ふと、机を覗くと


「タバコ、辞めてたんじゃないの?」
「……ああ、これ」


随分懐かしい箱だこと。
禁煙生活何年目か知らないけれど、もう一生吸わないものだと思っていた。


「気づいてたら買ってたんだよ。いる?」
「要らない。タバコ嫌いだから」
「誰が?」
「……僕以外に誰がいんだよ」


喫煙所の近くすら通りたがらない千夏だけれど、硝子が吸っているのは好きなんだとか。
最初は辞めさせようとしていたけれど、タバコを吸ってる姿はやっぱりかっこいいんだとか。


「これ、捨てといて」
「机の中入れとけばいいじゃん」
「…確かにもったいないか」


とりあえず、言われた通り学長の元へ行った。
先月の授業とかその他諸々の報告書の締切が明日までなんだとか。
まぁ。無理だよね。


「…疲れてるのか?」
「ぜーんぜん?」


しばらくの沈黙。


「…学長さ、自暴自棄になったことある?」
「はぁ?どういう質問だ」
「興味本位」
「何かあったのか?」
「別に?」


べ、つ、に。


昔から使っている癖のある言葉。
千夏の前で使うとあからさまに不機嫌になるけれど、これほど便利な言葉は無い。


「…報告書、遅れるなよ」
「はーい」


と、り、あ、え、ず。


(報告書書きながら頭冷やそう…)


いくら僕でも仕事は疎かにしない。
まぁ、手抜きできるところはするけど。



毎秒毎秒千夏の顔を浮かべてしまって、毎回毎回思うことは


もうよくない?


って。


全部捨てて千夏と逃げようか、なんて。
頑張ったっしょ、僕。

…そんなことを思う自分がいるから、さらにイラついてしまう。
千夏が大好きだからといって、彼女以外にも大切な人はいる。
その人達に迷惑はかけられない。


/ 1115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp