第68章 (飛ばしてください)
*****──目隠し編──*****
「…」
「おはよー」
「…よ」
僕は非常に目がいい。
良すぎて色々な弊害があるけれど、どうすることも出来ないからサングラスや目隠しを利用して少しでも楽になるようにしている。
今目隠しとして使用しているのは包帯。
硝子がたまたま持ってて、ふざけ半分で巻かれたら意外と良かったから、そのまま使用している。
「僕行っちゃうよー?」
「んー」
「ちゅー」
「…やだ」
寝起きのキスは絶対嫌だと言う。
別にいいけど。
「…水飲んだから」
こうやってキス自体はしてくれるし。
「…そういえば、その目隠し。毎朝巻くの面倒じゃないの?」
「もう慣れたかな〜。動くからこっちの方が楽なんだよね。サングラスだとズレるじゃん?それにポケットにしまうと割れやすいし」
「ふふ。昔めっちゃ割ってたよね」
もう一度キスして、首絞めのようなハグ。
「…そんな仕事行って欲しくないの?」
「ううん、早く行って」
「じゃあ離れて?」
「やー」
あ、これまだ寝てるな。
数時間後には絶対覚えてないやつ。
「一緒行く?」
「行かなーい」
いつもだったらサボってもいいけど、今日だけは絶対行かないとなんだよなぁ…。
あーもー……今すぐベットへ戻りたい。
「ごめん」
「あ」
「今日だけはいかないとまずいんだよ〜」
「あー」
何このすごい罪悪感。
自分のことめっちゃ殴りたいんだけど。
「ごめんね、あいらーびゅーそーまっち!」
僕は大罪人だ。
どう処刑されるべきなんだ…。
「…どうしたの?」
「誰か僕を殴ってくれ」
「いや、殴れねーから」
まいはにー。
すぐに帰るから待っててよ…!