第68章 (飛ばしてください)
大阪に着いた時には昼過ぎだったので、荷物を持ってそのままお好み焼きを食べることにした。
大きな鉄板を前にはしゃぐ生徒と千夏はなんとも可愛くて、千夏を中心に何枚も隠れて写真を撮った。
「美味ァ…悟も飲みなよ!」
「僕はいい」
前から「1度でいいから悟と居酒屋で呑みたい」って言われているけれど、僕は千夏の前で酒は一生飲まないと決めている。
日々抑えている欲望の制御が効かなくなるに決まってるから。
「食った〜」
「美味しかったね〜」
ホテルに行って荷物を置き、そこから翌朝までは自由行動。
流石に生徒を夜中に出掛けさせる訳には行かないから、23時までという時間制限はかけさせてもらった。
勿論、部屋は千夏と一緒。
「ん?どっか行くの?」
「僕、なーんも持ってきてないから必要なものだけ買いに行こうかなーって」
ドケチな千夏はこの言葉に顔を強ばらせて、いつものように金遣いを注意された。
「ったく…。買うにしてもこの中にないのだけにしなよ?」
そう言って、キャリーケースをオープン…。
「え」
そこには2泊程度の千夏の荷物。
そこに埋もれて見えるのは、確実に僕の服。
「僕の分持ってきてくれたの!?」
「流石にね。こっちで買うって言うだろうなーって思ったし。でも、服と下着と……あと、いつも使ってるよく分からないやつくらいしかない」
え、この人は神かなんかですか?
さすがに出来すぎ彼女ちゃんじゃない?
「…千夏〜♡♡♡」
「何?えっちはしないよ」
「どーして?」
「風呂入りたいし、寝たいし」
「その後は?」
「…別にいーよ」
ふふふ…。
あと数時間の我慢でしょ?
今日くらい我慢してあげよーっと。