第67章 隠し事
*****
色々あったけれど、私達は普通の姉妹。
姉妹に恋愛を覗かれて、相談して、本気で止めりたり怒られたりするのが嫌な人は当然いると思う。
でも、私はそうじゃない。
今のように本気で怒ってくれるのは、私のことに一生懸命になってくれるってことだと思ってるから。
『あいつは本当に…』
破局が伝わってからずっとブツブツ文句を言っているから、恵達も少し引いている。
「ふたりで話して「別れよ?」ってなったから大丈夫なんだよ?」
『そういう話じゃないだろ』
え、違うの?
千春には千春の思うところがあるだろうけど、私にとってはそれが一番。
悟は昔から私との距離感を気にかけていた。
別れがあることを知っていたから近づきすぎないようにした幼少期。
恋愛関係にならないように適度に付き合っていた学生時代。
我慢できなくなる時もあったけれど、悟は自分の立場が私に影響を与えることを嫌っていた。
それは付き合ってからも同じ。
私を五条家に関わらせようとしないし、そういう話もしてくれない。
だから、本家に顔を出そうと提案された時は驚いたし、すごく嬉しかった。
でも、結婚…は、多分前向きに考えていない。
そういう、将来について上から何か言われたのだろうか。
だから別れようって言われたのかな、とか考えている。
『大体、どうしてそんな大事なことを言わないんだよ』
「言うタイミングなくて…」
『…そうかもしれないけど!』
もっと大事なことを隠してるんだけど…なんて言えるわけない。
いつの間にか話に熱中しすぎて、2人のことを忘れてしまっていた。
「ごめん!大丈夫?」
「はい。足止めないでください」
あれ、通常運転…。
「八乙女さん交代しよ!今度は俺ら戦うから」
「え、大丈夫だよ?」
「俺らも動かないと示しつかないって!」
2人とも疲れているだろうに、1つ文句を言わないで偉すぎない?
私なんか文句垂れ流しだったのに…。