第67章 隠し事
千春も苦笑いを浮かべる。
「だが、「天逆鉾」は12年前五条悟が封印したか破壊してしまった」
「何してんの先生!!」
とんでもないスピードで蘇る記憶と、突如襲って来る寒気。
”あまの、さかほこ?”
”そー。これ邪魔だから捨てたいから壊してくんね?千夏、今生理でストレス溜まってるでしょ?”
”なんで生理のこと知ってんだよ!キモ!”
”ちゃちゃーっと粉々にして海に撒いてきてよ。埋めるのでもいいけど”
”…壊していいなら壊すけど。なんかこれ、やばい雰囲気あるよ?”
”いーのいーの。今日中にお願いねー”
「…それ、壊したの私だわ…」
「はい!?何しちゃってんの!」
「だ、だって、壊せって言われたんだもん!!!ちゃんと粉々にして海に巻いてきたよね~……はは」
先程までの涙も簡単に引っ込むほどの失態。
でも、まだひとつ道は残されてる。
「「黒縄」も去年五条悟が全て消してしまった」
「何してんだあの人は!!」
こくじょう…
あれ。
もしかしてこれって、「黒」って字に「縄」って書く?
”くろ、なわ?”
”違うけどそんな感じ~♡これ、適当に引きちぎって燃やして埋めといてくんない?”
”いいけど…なにこれ。どこで拾ってきたの?やばい呪力感じるんですが”
”大丈夫大丈夫。なるはやでよろしくねぇ♪”
「…」
「その顔は…こっちも壊したんすか!?」
「だって、タダのトレーニング用の縄だと思って…!ボロボロだったし、言われた通り捨てたよ!!!」
なんか文句あるか!!
てか、悟が変なことしなかったら今この場で助けられたよね!?
全部こいつのせいじゃない!?
勢いよく「裏」を地面に叩きつけると、少しだけ砂埃が立ち上った。
けれど、特に外傷は見られなくて、なんともやりきれない気持ちに…。