第67章 隠し事
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「ちょ、千夏!?」
まぁ……皆同じことを思っているだろう。
「あちゃぁ〜……なんかまずった?」
「あの2人、破局してますよ」
真希さんが優しさの欠片もなく伝える。
「…え、マジ?」
それに同調するように、周りは頷く。
「いつ?」
「2ヶ月くらい前?」
「まじか。余計なこと言ったじゃん…」
千夏さんの後を追うように俺たちも続くが、九十九さんの顔はくもったまま。
「てか恵。七海さんとかのこと、伝えたのか?」
「…まだ言えません」
この意味が分からない、ぐっちゃぐちゃの状況を把握しようと、その規律に合わせて動こうとしているのに、あの人のせいで更に乱されたら意味が無い。
「その代わり、五条先生のことだけに集中させます」
すると、後ろからちいさな笑い声が漏れた。
「…なんすか」
「ううん。昔のこと思い出しちゃって。あの2人、いつも僕達の予定を狂わせるから…」
2人とも気分屋でわがままで頑固。
よく言えば、どんなときも自分を貫く。
悪く言えば、融通が効かない。
”いい加減にしろ!ちゃんと仕事して!”
”え〜…千夏がキスてくれたら頑張る~”
”は?”
”ん”
”ふざけんな……もう………チュ”
”ズッキューン────”
意味わからない茶番を見せられることもしばしば。
「…ったく、なんで私らがあの人達に振り回されないといけねぇんだよ」
「なんかムカついてきた」
「え、え…なんかごめん」
五条先生はどうせ1人で何とかするからどうでもいいが、千夏さんはそうでは無い。
1人で傷ついて、泣いて、引きこもって。
誰かが助けないと死ぬと思う。
”私…友達少ないからさ…”