第2章 誠凛高校
ホットプレートをテーブルに置いてキッチンに戻る
黄瀬「部活って…何か考えてんスか?」
『んーん、選手としては入れないからなぁとは』
黄瀬「ま、そっスよね。大ケガでもしたら一大事だし」
『涼太はモデルだけだからねぇ……僕は映像ありきだから…』
笠松「話はそこまでにしないと、黄瀬!俺たちの帰る時間が遅くなるぞ」
キッチンの入り口からひょこっと顔を出す笠松先輩、かわいい
黄瀬「まぁまぁ、もしそうなら泊めて貰えばいいんスよ」
笠松「いや、迷惑だろうが」
何言ってるんだとばかりに顔をしかめる、うん、かわいい
『大丈夫ですよぉ、部屋の空きありますし!あと、先輩可愛いですねぇ』
ふふっと笑うと、先輩の眉間のシワが更に深くなった
笠松「……かわいくねぇだろうが、男だぞ」
『んふふ、かわいいですよぉ~』
黄瀬「っち!オレは?オレは?!」
『かわいいよぉ、でっかいワンちゃんみたい』
お肉や野菜を机の上に並べて、ホットプレートの電源を入れる
黄瀬「ワンちゃんって……オレそんなんスかぁ?」
『なついた人にすごい尻尾振ってる感じするもん』
笠松「確かに、そんな感じはするな」
黄瀬「ちょっ…センパイまで…」
如何にも不機嫌って感じだ、垂れた耳が見える
『ふふ、ほら涼太、ご飯食べよ?笠松先輩も座ってください』
涼太の手を引きクッションに座らせる、ローテーブルだから二人には低いかな?
『あのっ、机低すぎないですか?二人とも僕より背、高いですけど…』
笠松「大丈夫だろ、黄瀬シャキッとしろ!」
黄瀬「でも大型犬って納得いかないっスよぉ…」
二人が話している間に、ご飯を俵形のおにぎりにして大皿に盛りテーブルに置く
『まぁまぁ、早く食べましょ~!いただきまぁす』
黄瀬「…いただきます」
笠松「いただきます」
『やっぱ、先輩かわいいです…えへぇ』
お肉を焼きながら呟く
黄瀬「っち、顔!顔!表情筋ゆるゆるっス!」
『そんなことぉ…えへぁ……かわいい』
結局、笠松先輩に顔を手でギュッとされて表情筋は元に戻った