第4章 告白
赤:「ミア、このままで良いから聞いてくれ」
『うん』
俺は、今の嘘偽りのない気持ちを彼女に伝えようと決心する。
赤:「今、俺の一番は組織の壊滅だ。そして、守るべき者たちを守り切る事だ。その中に、ミアも含まれている」
『うん。嬉しい』
赤:「だから、今は君の気持ちには答えてやれない。すまない…」
『…ありがとう。赤井さん』
彼女の肩が小さく震えた。彼女が少し俯き加減でいるため、俺はその表情を見ることが叶わない。
『赤井さん、もう少しこのままでも構わない?』
震える声に気づかれないように、少し強い口調で伝える彼女。
赤:「ああ」
俺はその後に「好きなだけ居ろ」という言葉を飲み込み、彼女の肩を抱く腕に力を込めていた。
「組織が壊滅したら、俺の本音を伝えてやる」と心中で誓ったのは、言うまでもない。
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