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宵闇の明けと想ふは君だけと〈I•H編〉

第13章 英雄ぶるのも大概に


●no side●


【麒麟(きりん)】


中国神話に現れる伝説上の動物(瑞獣)の一種。
形は鹿に似て大きく背丈は5mあり、顔は龍に似て、牛の尾と馬の蹄をもち、麒角、中の一角生肉。
背毛は五色に彩られ、毛は黄色く、身体には鱗がある。
古くは一本角、もしくは角の無い姿だが、後世では二本角や三本角で描かれる例もある。


普段の性質は非常に穏やかで優しく、足元の虫や植物を踏むことさえ恐れるほど殺生を嫌う。


神聖な幻の動物と考えられており、1000年生きるという。
動物を捕らえるための罠にかけることはできない。
麒麟を傷つけたり、死骸に出くわしたりするのは、不吉なこととされる。


また、『礼記』によれば、王が仁のある政治を行うときに現れる神聖な生き物「瑞獣」とされ、鳳凰、霊亀、応竜と共に「四霊」と総称されている。


このことから、幼少から秀でた才を示す子どものことを、麒麟児や、天上の石麒麟などと称する。


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