第12章 ミニゲーム
●天 side● 〜体育館〜
天は唐突に真横から声をかけられ、驚いて声を上げる。小金井や天を囲んでいたバスケ部員たちも、突如和現れたその人影に驚いていた。
天は慌てて、声のした方へと振り返る。
『な…なんだ黒子くんか…』
視線の先には、天を真っ直ぐに見つめる黒子がいた。天がほっとして胸を撫で下ろす一方、「もう大丈夫なんですね?」と、黒子は安心したように微笑んでいた。
「ホント、良かったです」
その優しい声に、天は視線を上げ黒子を真っ直ぐに見つめた。この一連の出来事に「これさっきもあったよな?」とデジャブを感じながら、天は静かに微笑み返した。
「「 藤堂さん!! 」」
その声で天は、黒子から目を離し振り返る。
天が目線を移した先には、眼鏡をかけた男子生徒と、その隣で罰が悪そうに俯く3人の男子生徒がいた。