• テキストサイズ

宵闇の明けと想ふは君だけと〈I•H編〉

第12章 ミニゲーム


●天 side● 〜バスケ部の更衣室〜


このまま帰ることだって出来る。なんならすぐにでも帰って休みたい。それに加えて、見ないふりをしていた空腹感が先ほどよりも強くなっている。


理由なんていくらでもある。頭を打っているのだから、これ以上納得できる理由なんてないだろう。


しかし、天にその選択肢はなかった。
なぜなら…



   「ボクのバスケを、見てもらえませんか?」



黒子との約束は、果たさなければならない。絶対に。


それに、その約束が無くとも、帰れないことは決まっていた。目覚めた時から気づいていた。頭を打っても、打たなくても。帰れそうもなかった。


『私も、一緒に行きます』


天を足止めするかのように。外はまだ、雨が降っていた。


/ 417ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp