第3章 Reset. And...
●藤堂 天● 〜自室〜
外界に比べて暗すぎる部屋に、陽の光が差し込んできたため、目の前が一瞬真っ白になった。
反射的に閉じた目をゆっくりと開ける。
眩しいほどにキラキラと光る明るい朝の光景が、目の中に映り込んだ。
フワァ…と舞い降りた風で直感した。
さっきの言葉は撤回したほうがよさそうだ。
外の世界には春が待っていた。
部屋の中の冷たい匂いは、冬に置き去りにされてしまったのだろうか?
太陽の熱で膨張した暖かい空気が、部屋に残された冷気を押し退けて、私の頬を掠めながら流れ込んできた。
『…あったかい』
春風が頬を撫でる。
気持ちがいい。
私はその場で1つ。
深呼吸した。
春の太陽の匂いがした。
『…よし、行ける!!』