第6章 偶然目があっただけ
●藤堂 天● 〜1年B組〜
ごく普通の一生徒である友人が、初春の朝に叫んだのも。
私が友人に対して、しでかしてしまったことも。
全て、教室で起こった出来事だと言うことだ。
?「…なになに?」
?「え〜?どうしたの〜?」
?「なんかあった?」
?「なにさっきの…断末魔??」
新学期を迎えようとしている、初々しいメンバーが集う、ごく普通の教室で。
それを割くような叫び声が突如として上がったんだ。
・・・・・・
こういう事態になることは必然だ。
内心で荒ぶっている場合じゃない。
もっと早く、今は心配するべき状況なのだということに気づくんだった。
さっきの叫び声を聞いたクラスメイトたちの注目を、もう既に集め始めている。
このまま放置すれば、原因である私の周囲にギャラリーができてしまう。
登校初日に、傷害沙汰でトラブルは非常にまずい。
とにかく、いま私が最速で取るべき行動は…
ちゃんと謝ることだ…!!