第3章 Reset. And...
●藤堂 天● 〜自室〜
こうして私は、嫌々体を起こし始めた。
ベッドから離れて晒された背中に、冷たい空気が服越しに伝わってくる。
まだ布団でお腹側が守られているのが救いだ。
むしろ大変なのはこの後で。
布団の外に出る時も、最適なルートを…
出来るだけ外気に触れないように…
そう意識してフローリングの床に、恐る恐るつま先を近づけて行く。
ところで。
「寒い寒い」と萎縮していたが、その間も暖房の力で部屋は着々と暖かくなっていってるわけで。
少なくとも今朝は、もうこれ以上寒い思いはしないんだ。
『…暖かくなりゃこっちのもん』
そう言いかけた時だ。
ゆっくりと下ろしていたつま先がフローリングへと到達した。
『冷ったぁ!!?』
さっきまで見ていた理想と、現実のギャップにビックリして、柄でもなく大きな声を出してしまった。
一瞬でも気を緩めたのがまずかった。
外気は避けられても、床は避けられなかった。