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宵闇の明けと想ふは君だけと〈I•H編〉

第5章 噂話


●?? ??● 〜1年B組〜


“1番後ろで、かつ窓際”。


完璧じゃねぇーか、なんだよこの魅力的な日本語。
誰だって、端っこは落ち着くもんだろ?


“1番後ろ”に相当現を抜かした私は。
贅沢にもそんなことを思いながら、黒板に背を向け。
机と机の間を縫うように、自分の席に足を向ける。


歩きながら自分の机付近を見ると。
両隣の人は…


1人はもう来てる。
廊下側の席の方だ。
もう一方は…まだ来てないのか。


「友達作りは、まずお隣さんから」って誰かが言ってた。
もしかしたら、なんかのドラマだったかも。
ぶっちゃけ、そんなこと聞いたことあるかどうかも怪しいけど。


「今からここは私のものだ」と主張するつもりで、少々手荒に荷物を机に置いた私は。
廊下側の席に座る男の子に声をかけた。


「おはよう!」

?「おっ!お…おはよ…」


「出来るだけ明るく」を気にかけた私の声は、目の前の男の子には、少し大き過ぎたみたいだ。


既に少し後悔。早すぎる。


「あぁ、ごめん!急に話しかけて」

?「あ…いや。大丈夫…です。」


言わずもがな、今日が初対面の私の顔を見上げ。
やっぱり少し驚いた様子のお隣さん。


そんな彼に対し、私は左手を差し出す。


『私、隣の席の"藤堂 天"です。
 これからよろしく。』


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