第1章 本編
暫く経った後の別室
「……んっ……こ、こは……?」
虚ろな目で辺りを見渡す幻太郎
「帝、統……?……いないのですか?というか、ここは……ッ!」
手首に痛みを覚えた幻太郎は、スッと目線を向ける
「……これは一体……何故、小生は吊るされているのでしょう……確か帝統とご飯を食べていて、それから……」
ふと、目の前のモニターに目が止まる
「……ハァ、なるほど、そういう訳ですか。えぇ、そりゃまぁ、小生もおかしいなとは思いましたよ。ですが、いくら何でもこんなことをするなんて……」
モニター越しにギャンブルを楽しむ帝統の姿に、ギリッと歯を食いしばる
「……負けたら承知しませんから」