第4章 荼毘 裏夢 先輩後輩
林間学校襲撃後、氏子の元で脳無、ハイエンド実験に協力体制のと荼毘。
今日の目的地は山奥の田舎の廃病院。
ここに過去に人体実験が行われた資料とサンプルがあるとの事で回収に来た二人。
ワープ個性の脳無(ジョンちゃん)を使い展望台から衰退した街を見下ろす。
「ここは……。」
全身真っ黒の厚木の二人。フードを深く被り吹雪の中進む。
「知ってる場所か?寒ぃ…」
「まぁ、そんなところです」
白い息を出しながら進む
1部火災が起きたのか、木材建築が剥き出しの炭になっている住宅街。
吹雪と相まって白と黒の世界。
「先輩、訂正します…。」
立ち止まる。
「ここ、…私が生まれた故郷です。」
「マジかよ」
と出会って1年経とうとしている。初めて聞いた身の上話に少し驚く荼毘。
焼け野原の骨が丸見えの家。リビングらしき場所に足を踏み入れる。
黒い炭と雪だけが積もっている。
は表情が見えないほどフードを深く被りネックに鼻先まで潜る
「ここで私…たっくさん暴力振られたんですよ。お母さんが変な宗教みたいなのにハマって出て行って、その後、父さんや父さんのお友達、親戚の知らないおじさん。地域のヒーローぶった贋物のやつら。慰め物でも私耐えれたんですよ、父さんが言ったんですよ、
「正月にお母さんが帰ってくる」
私、どぉーしてもお母さん殺したくて殺したくて仕方なくて、だから正月まで生きようと思ったんですよ…」
「でもお母さんが本当はもう死んでるって、父さんが麻雀仲間に言ってるの聞いちゃって、そしたらプツンってどうでもよくなって。その後の事は、よく覚えてないんです」
たしか_____あー…自分の首掻き毟って飛び散った血が口内や目の粘膜に入ってみんな殺したんでした。……あれ?飲ましたんだっけ?……その後は家を焼いて、それでもお母さんが本当は生きてるんじゃないかって私都会におりてきたんですよ。そしたらステインに魅せられ、先輩に出会って恋に落ちてって感じです」
そう言って焼け野原の焦げた木材を踏みつけバキバキと潰し足を雪に鎮める。
フードを外し、巻き上がる灰の匂いがツンとする。
「私、焦げた匂い大好きですよ」