恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第18章 忘却の夢炎(むえん) / 🔥
〜杏寿郎から見た景色〜
『行ってしまったな』
高い木の上から気配を術で隠しつつ、結局七瀬が目を覚ます所まで見届けてしまった。
気になって戻って来た自分は本当に彼女が好きなのだ。
『君を好きだった事は俺だけが覚えていればいい。七瀬…どうか幸せになってくれ』
俺はさっき眠っていた彼女にかけれなかった言葉を1人胸の中で呟いた。
『君を心から愛していた』
いや……違うな。
これは区切りをつけれるような思いではない。
『俺は君をずっと………変わらずに愛している』
これは鬼殺隊の少女と、世界で一番優しい鬼との軌跡の“夢物語”
その結末は……2人の夢が炎に燃やされて、奇跡的に繋がった縁は全て”うたかた”のように消えて無くなる……
“忘却の夢炎”
end