恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第63章 Valentine masquerade / 🎴・🌫️
「せっかくのドレスもメイクもあっと言う間に終わっちゃった」
「良いじゃない、どうせ脱ぐんだから」
無一郎くんの【私と一緒にお風呂に入りたい】と言う要望に従い、結局彼とバスタイムをする事になった。
ラブホテルを改装した施設だけあって、浴室は予想通り広々としている。照明を暗くする事が出来たり、マイクロバブルバスが利用出来たり、機能も複数あってエンタメ性も高い。
普段彼と一緒にお風呂に入る事は、なかなかない。
ベッドと違い、照明が明るいと言う理由もあって、私が恥ずかしいからだ。今は泡で首から下は互いの体が隠れているし、照明も暗めに設定しているので、羞恥心はそんなにない。
無一郎くんとの距離は一メートルも離れていないけど、普段隠したい所が見えないので緊張感もほぼ皆無だ。
むしろバブルバスの刺激のお陰で、大分心身共にリラックスしている。
「凄く気持ち良くて、このまま寝ちゃいそう〜」
お尻を少しだけ上げ、両足を伸ばすと、お風呂に浮いている感覚が味わえる。
両のまぶたを閉じた私は、そのままぷかぷかと浮かぶ体勢を楽しんでいた。
そこへ ———
「確かにこのお風呂の泡は気持ちいいね。でも七瀬、もっと気持ち良くなる事しようよ」
「あっ、うン……」
浮いていた体が力強い両腕によって捕らえられた。
背中に硬い筋肉がトン、と当たってしまう。
そのまま腹部を包んでいた両腕は、スルスルと胸元まで上がって来て、ふわっと私の乳房を包んだ。
「あれ、七瀬どうしたの? さっきリラックスしてたのにもう硬くなってるね」
「んっ、むいちろ、くん。摘んじゃ…やっ……」
きゅっ、きゅっ、と胸の先端が刺激されると、私の体はあっという間に反応してしまう。
「大きくもなった……すぐ反応してくれる君、凄く好き。続けるね」
「あ、ダメだよ……」
「何でダメなのか、全然わからない」