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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第63章 Valentine masquerade / 🎴・🌫️



〜共通ルート〜

ここはキメツ大学の敷地内。

三人の男子がラウンジのテーブルに並んで座って話をしている。
短髪の男二人は同じ二年生で、腰まで長さがある長髪の男は一つ下の一年生。

全員大学より徒歩圏内にある中高一貫のキメツ学園出身で、短髪は竈門炭治郎・我妻善逸。長髪は時透無一郎だ。


「バレンタインか……今年も彼女と一緒に手作りしようかな」
「え? 炭治郎。意味なくない? 僕達貰う側だよ」

「いや、最近はバレンタインにチョコ交換する女の子達もいるし、それは決めつけなくて良いんじゃないかな」

「……そうなの? あ、でも兄さんもそんな事言ってた……僕は料理苦手だから、従来通り貰いたいよ」


ズズッとホットカフェオレを飲みながら、笑顔でいるのは炭治郎。彼の耳元では二つのピアスが揺れている。

そんな彼の右横で、スマホをチェックしながら返答したのは無一郎。噂をすれば兄さんだ —— メッセージアプリの通知を笑顔で開く。


「そんな二人におすすめの場所があるんだよ! こないだテレビで紹介されててさ。俺も禰󠄀豆子ちゃんの可憐な姿を見たいから誘ってみようと考えてて……」


黄色頭の善逸は身を乗り出し、妹の名前が出て眉をひそめた炭治郎と、スマホから顔を上げない無一郎に力説をしていく。


「珍しい施設とか人とかを紹介する番組あるじゃん?」
「あ、それ兄さんが毎週楽しみに観てるよ。僕も結構好き。面白いよね」

興味が湧いた無一郎は、ようやくスマホ画面から顔を上げた。


「毎週日曜日の夜に放送してるんだよな?うちも弟妹がよく観てる」
「そ! それだよ……何でも東北地方にある施設が紹介されてて……」

二人の目線が善逸をとらえた。
彼は背中で右手をグッと握りながら場所の詳細を力強く話していった。


「ドレスリゾート?? って言うのか?」
「へえ、確かに仮装するにはぴったりの場所かもね」


東北のドレスリゾート。ここが再び話の舞台になる。







★★★★★★★

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