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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第61章 注意せよ、その風に 〜He is gale〜 / 🍃





『内田にもカツ丼をすすめてみよう』

長友は同僚であり、友人である一人の男を思い浮かべた。内田 —— 炎柱邸の専属隠は最近恋仲になりたい女子が出来たようだが、なかなか気持ちを伝える勇気がなく、一歩踏み出せないらしい。


『善は急げと言います、あいつに早速文を書いてそれから……またあの二人を接近させる策を考えましょう』


風柱邸専属隠・長友穂希の後押しと言う名のお節介は、しばらく続き ——









「おィ、七瀬用意出来たかァ? 行くぞォ」

「待って下さい、実弥さん……! 後は髪をまとめるだけです……!」


三ヶ月後、師範と継子の二人は晴れて恋人同士になった。


『さあ、次はお二人が祝言を挙げるようになるまで深い仲に辿り着く事が最終目標です……!!』


長友の細やかな奮闘はまだまだ続く………。


















『ほう、ようやくあいつら恋仲になったか』

蛇柱邸の一室で、小芭内は実弥からの文(長友が代筆)を読んで口元に笑みを浮かべていた。その様子を感じ取った鏑丸は、彼の首周りをシュル…と機嫌良さそうに一周している。


『甘露寺からの手紙はこっちか……』

カサカサと蜜璃の手紙を開封した小芭内は文に目を通した後、ため息のような息を吐くが……。


『継子を俺に指導してほしいだと??非常に手間だが、他でもない甘露寺の頼みを断るわけにはいかないからな』


蛇柱は蜜璃への返信を早速したため始めた。
小芭内の恋愛模様がふわりとそよ風に乗って動いていく。それが見れるのはそう遠くない先の未来、である。







end.




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