恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第60章 feliz cumpleaños / 🎴・🌫️ ✳︎✳︎
「七瀬、好きだよ。君が大好き」
「……!う、うん。私も……大好きだよ、無一郎くんの事」
「そう。だったら……もっと好きになってよ、俺を」
「もちろ、ん……」
左耳の下に右手を差し入れ、少し性急に口付けをしてみた。石鹸の香りがまた彼女の体からほんのりと匂って来る。
ちう、ちうと啄み合う口付けはやがて舌を使ったやや濃厚な愛撫へと変わっていく。
宇髄さんに手順を教えてはもらったけど、実際にやるのは今夜が初めてだ。上手く出来ない事もあるとは思う。
でも一番大切なのは ”気持ち” らしいから、やっぱりそれは精一杯伝えていかなきゃね。
「七瀬、下……触って良いかな」
互いの唇からこぼれた唾液を舐め取った後、桃色に色づいたそこをちう……と吸い上げる。
はあっとけだるい吐息をはく恋人は、普段よりどこか艶っぽい。
「うん……ちょっと恥ずかしいけど…いいよ」
「わかった」
もう一度彼女の唇へ口付けを落とすと、嬉しそうにする七瀬。
「無一郎くんとの口付けは気持ちいいよ」と、普段自分が感じている事を伝えてくる恋人にどきりとしたのは……秘密にしとこう。
「良かった」とだけ応えた俺は鎖骨、乳房、みぞおちの順に口付けを落としながら目指すべき場所に向かう。
触れるだけの小さな愛撫。だけど、七瀬は口付けを落とす度に体を捩らせる。反応が嬉しい。
へそまで来るとその先は彼女の大事な部分。
ふう、と覚悟を少し決めて黒い茂みを愛撫しながら指でかきわけていくと、腰をビクッと揺らす君。
「凄いね、ここ。とろとろじゃない」
「だって…無一郎くんが触ってると思うと……勝手に出て来るんだもん」
「嬉しいよ、そんなに俺の事思ってくれてるんだ」
こう言うのが恋人冥利に尽きるって事なのかなあ。