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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第17章 令和になってもやっぱり寡黙 / 🌊



〜義勇から見た景色〜


俺はしゃべるのが嫌いだ。


冨岡義勇、キメツ学園の体育教師。これが俺の職業。生徒も教諭も個性的だが、なかなか優秀な人材が多く、文武両道を校訓に携え、この学園は回っている。

—— とある1日。
俺はある生徒を校庭に呼び出した。


「先生、まさかまた続きを走らされるとは思いませんでしたよ」
そう言って体操着で現れたのは、俺のクラスの女子生徒、沢渡七瀬だ。

……何を隠そう、俺の思い人でもある。


入学式で見かけた時からどうにも甘い気持ちが胸の奥底を満たしている。
何故なのか?

当然周囲の誰にも話していない。言えるわけがない。生徒が好き、などと。


「義勇さん!聞いてます?」

沢渡が俺の目を真っ直ぐにみてそう言った。心臓がドクン、と大きく脈を打つ。

ん?
何だ今のは。下の名前で俺は呼ばれたのか??


「あ……」
しまった!そんな表情を見せる沢渡。


「お前にそう呼ばれるのは悪くないな」

いや、待て。何を言っているんだ、俺は。
目の前の沢渡を思わずじいっと見つめてしまう。


どうして彼女がこんなに気になるのだろう。

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