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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第57章 恋のゆらぎ / 🎴・⚡️



私の日常はなかなか忙しない。職業はマネージャ。芸能界と言うかなり特殊な世界で生きている人達のお世話係をしている。

そこは人々に夢を与える、キラキラと輝いた世界だ。
華やかな容姿の男女が時には歌い、時には踊る歌手。自分と言う器を使用し、演技で表現する役者…と様々なタイプの人間が生きている場所。


「七瀬さん、今日は雑誌インタビューの他にラジオのゲスト出演だっけ?」

「こないだ出たドラマ、すっげー楽しかった!また優等生役やりたいな。ギャップ男子なんて言われてるしさ、俺」


竈門炭治郎、我妻善逸。
私が担当している人気アイドル「Edo Boys」の二人である。






「やあ、よく来たね、私のかわいいこども達。炭治郎に善逸、二人とも元気かい?」

「はい!お館様、俺はすこぶる元気です」

「俺も右に同じです!」

「それは何よりだよ。今日はね、二人を見込んで大事なお願いがあるんだ」

ここは社長である産屋敷耀哉さんが運営している芸能事務所だ。
名称は”カガヤーズ事務所”と言う。
この事務所は主に男性タレントが多く所属しており、その割合は全体の9割。つまり殆どが男性だ。

因みに”お館様”と言うのは耀哉さんの愛称で、誰が呼び出したかは定かではない。けれど社内で当たり前のように浸透しており、ここでは社長の事を誰もがそう呼んでいる。

耀哉さん —— お館様の言葉を受け、炭治郎くんと善逸くんの顔に緊張が走る。
お館様が所属タレントを呼び出す時。それは重要な案件を意味する物だからだ。


「pillar(=英語で柱の意)さんのデビュー十周年記念曲を俺達がですか??」

「えええ、そ、そんな大役??」

「うん、そうなんだ。炭治郎・善逸、これはね彼らたっての希望なんだよ」

「ええっ???」

二つの驚きの声が社長室の空気をゆらゆらと震わす。

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