第52章 Espresso Control / 🌊✳︎✳︎

「七瀬？どうしたんだ？」

どうしたもこうしたもないよ……。思わずじとっとした視線を彼に送ると、ますます顔に疑問符が浮かんでいくのが窺えた。


「義勇さんは時々大胆になるから、まいったなあって降参していたとこ」

ふう、と深呼吸を一回しながら私は両掌を彼に向けて”降参”のジェスチャーをした。
「そうだろうか？」と雲を掴むようなふんわりとした疑問を義勇さんは投げかけた —— と思うと、再びぎゅうっと体をすり寄せて来る。


いつもはちょうどよい彼の体温が心なしか熱い。


「好きだ、七瀬。大好きだ」

「んっ……！」

性急なキスだった。啄んで、歯列をなぞられ、舌をググッと絡ませられる。恋人の両手は私の２つの膨らみの形をゆっくりではあるけど、確実に気持ち良いと感じる場所に触れており、私の下半身がジュン……と反応した。


「良いのか？…」

「うん、凄く」

「そうか」

フッと義勇さんが綺麗な笑顔を見せた瞬間、ちうちうと右乳輪の先を口に含んで舌を這わせて来た。

左側は彼の親指と人差し指で、きゅっきゅっとつままれてしまい、私は甲高い声と蜜壺からの愛液をほぼ同時に空気中に放った。


「あ、あっ、ぎゆ……さん。ダメ……」

「んっ、はあ…ダメでは、ない…だろう。こんなに…」

「あっ！やん……」


右の膨らみが空気にさらされたかと思えば、ぬるり、ぬるりと割れ目をあたたかな舌が辿る。
真ん中を上下にうごめいた尖りは左右のひだを丁寧に舐めあげ、そして小さくはあるが、主張している私の花芽。

そこを彼の舌がちろちろ……と甘く刺激すると、あたたかなキスがリップ音と共に私の鼓膜に甘やかに響いた。


「……とても嫌がっているとは思えない。良いのだろう？」

ふう、と花芽に熱い息が吹きかけられる。私の下半身はビクッと反応し、割れ目から液がとろ……としたたり落ちた。