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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第51章 Cream air lines / 🎴✳︎✳︎




ピンポンピンポーン………

「キメツ航空より、ご搭乗のお客様方にご案内いたします。只今から、キメツ航空714便、広島空港行きの搭乗手続きを承ります…」


ここは羽田空港。
空の玄関口と言われている場所だ。
私、沢渡七瀬はグランドスタッフと呼ばれている地上勤務職員の仕事をしている。

勤続はもう少しで丸6年。
仕事内容は多岐に渡っており、毎日時間との睨み合い。業務はイレギュラーな事もたくさんあって、なんと言っても対応力が求められる。

1年目2年目は失敗ばかりで、何度も怒られたし、何度も落ち込んだ。その度に自分にこの仕事は向いてないんじゃないか。こんな事を考えたのも一度や二度ではない。


「大丈夫!沢渡さんの笑顔は周りをほっとさせてくれるよ。俺は凄く癒されてる」


涙が出る程嬉しい事を研修中に言ってくれたのは、同期の竈門炭治郎。キメツ航空のコーパイ(=副操縦士)だ。
そして私の恋人でもある。

出会いは彼がパイロット訓練生として、研修の一環でグランドスタッフの勤務に就いた事が事の始まりだ。

炭治郎はとにかくいつも前向き。失敗しても反省だけしっかりとした後は引き摺らない。切り替えが早い。
私の笑顔が癒される、と言ってくれた彼。けれど炭治郎の笑顔は周囲を元気にさせる力があると思う。



「ありがとう。沢渡さんに言ってもらえると自信になるな。あ、そうだ。良かったら今度食事行かないか?最近オープンしたイタリアンのお店で気になってるんだけど、女性ばかりで行きづらくて……」

いつもいつも力強い言葉で励ましてくれる彼に何かお礼がしたいと思い、あなたの笑顔に元気を貰っているよと思いきって伝えた答えが上記の言葉だ。

この食事会で私は炭治郎に思いを告げられた。


「ずっと気になってたんだ、沢渡さんが」
「え、そう?なの?」



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