恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第46章 狐火の契約 / 🔥✳︎✳︎
〜杏寿郎から見た景色〜
『ふう』
妻になった七瀬の寝顔を隣で見ながら、俺は深い息をはいた。望月の光を受けて眠る彼女は、本当に綺麗だなと思う。
「ん、杏寿ろう……さ、ん。かわいい……もっと触らせて」
突然の寝言だった。七瀬の右手は自分の尻尾の先を親指と人差し指で柔らかく掴んでいる。
“かわいい”と言う形容詞が口から出ると言う事は、小狐姿になった自分の夢でも見ているのだろうか。
「むう……だとしたらあまり面白くないな」
あの姿で彼女に愛でてもらうのも確かに悪くはない。むしろ好きだ。しかし ——
「どうせなら通常時の俺との夢でも見て貰いたい物だ」
ふと下に視線をやった。
そこには先程の七瀬との情交時に反り上がったままの己の男根がある。まだまだ収まりそうにない。
彼女の蜜壺から絡め取った血液が自分の本能をずっと刺激している。なかなか困った物だ。
そこでふとした加虐心が湧いて来た。横に最愛の妻がいるのに1人で処理するのも何だか癪と言う物。
「—— 解放」
俺は再び本来の姿に変化した。もう少し七瀬と触れ合いたい。
「すまんな、失礼するぞ」
聞こえてない、とわかっていてもひとまず断りを入れる。布団をそっとめくり、彼女の無防備な股をゆっくり開く。
ゴクン、と唾を飲み込んだ。
寝ていると言うのに、そこはきらきらと輝く愛液で光っていた為だ。
何だ、君もまだまだ足りないのではないか。ならば ——
ちゅぷ…と桃色の割れ目を自分の舌で一度なぞる。
反応はない…が、それを2回、3回、4回……と水音を響かせていると、ぴくっと両足が動いた。
「えっ、なに……あ、やん!杏寿郎さん、何して……」
起きたか。
右手がぬっと上から伸びて来るが、瞬時に掴んで動けないように固定してやる。
「見ての、通りだ。んっ、はあ……君の可愛らしいここを…愛でている」