第46章 狐火の契約 / 🔥✳︎✳︎

「ん、や、見ないで……」

強い視線で胸元を見られた私は両手で隠す。けれど両の手首をやんわりと掴まれ、布団に押し付けられた。
互いの指先同士がしっかりと絡み、身動きが取れない。


「まるで誰も足跡をつけていない雪原のようだな。白くて柔らかくて……何より一切の汚れがない」

「ん、はあ……」

つつ…と胸の谷間をあたたかな彼の舌が辿っていく。触れられる度に体の芯がジンジンと疼く。この行為からも杏寿郎さんの妖力が入り込んでいるのだろうか。

下腹部の入り口から垂れている液が恥ずかしく、両足を擦り合わさせていると ——

「疼くのか？……ではもっと良くしてやろう」
「え、何するの」

両手が自由になったと思ったのも束の間。
再度私の腕の動きが封じられた。彼が術で布団に固定した為だ。


「こんなに綺麗な乳房を隠されてはもったいない。じっくりと愛でさせてくれ、七瀬」

「あっ、やん！ダメ……！」

大きな手に二つの膨らみが包み込まれた。
すると彼はゆっくりとそこの感触を味わうように揉みこんでいく。あたたかな掌だ。

「ん、いた…」
「すまない、この爪では君の体に傷をつけてしまうな」

スッ……と鋭さを増していた指先が、私と同じ丸みを帯びた指先に変化した。

「大事ないか？」
「うん」

両頬がゆっくりと包まれる。優しい手つきで数回撫でた後、再びその手は私の膨らみに向かう。

きゅっ、きゅっ、と先端の尖りが親指と人差し指でつままれた。

瞬間 —— 自分の物とは思えない甘い声が漏れてびっくりする。
柔らかい新芽のような場所だが、彼が続けて触れてくれると固く変化し、質量も増していった。


「あっ、あっ、」
「気持ちいいなら、素直に言ってくれ。君の声が聴きたい」