恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第45章 4年後の茜色へ / 🔥✳︎✳︎
「これが欲しいか?」
「えっ、もう…意地悪、やめ………」
入り口に当てられている昂りの位置が、ほんの少し七瀬の中に進むが、またピタッと停止する。
「君の口から聞きたい」
「〜〜〜!!」
「杏寿ろ、さん、が……はあっ」
「俺が?」
「だから……あ、ん……」
「どうした……言ってみろ」
ほんのりと赤くなった七瀬の両頬がそっと包まれる。
そして鼻と鼻が触れるギリギリの距離まで、杏寿郎は近づいた。
しかし、下の入口と同様に1番彼女が求めているであろう唇には触れない。
「口に出してくれねば、このままだな」
「………もう……本当に意地悪ですね」
『自分でもそれはわかっている。充分すぎる程に。しかし —— 君が俺を求めている、と。直接聞きたいんだ』
「君からの言葉が欲しい。言ってくれ」
恋人の唇の真横に、彼は口付けを落とした。
「杏寿郎さんが……欲しいです……来て下さい…」
七瀬の瞳がゆらゆら揺れたのを確認した彼は「もちろんだ」と満足そうに言葉を発した。
そして、2人は一つに重なる ———
ググっと七瀬の膣壁に大きな男根がゆっくりと侵入して来た。何度も彼を受け入れているそこはぎゅっ、ぎゅっと当たり前のように、左右から締め付ける。
恋人の秘所の中を進む度に、杏寿郎はぞくっとする震えをその身に感じていた。
どうやら最奥まで辿りついたようだ。彼はゆっくりと律動を開始していく。
すると下の七瀬の啼き声が、まろやかな甘みを放ち出した。
ぎゅっと閉じられた双眸に、赤みを増した桃色の頬。杏寿郎の背中に回された華奢な両腕に一際力が加わる。
「あ、やん!… 」
グッとやや強めに奥を突いた杏寿郎。
「もう……びっくりします……」
両の瞼の際に涙を滲ませる七瀬。彼は「すまん」と言いながら2つの雫を自身の舌で舐めとる。