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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第11章 誰にも言えない2人だけの誓い / 🔥✳︎✳︎


「痛かったか?」
なるべく今日は優しくしたつもりだが……


「大丈夫。全然痛くなかったよ。ありがとう。杏寿郎は優しいね」
ニコッと彼女は笑ってくれる。

「良かった」と、俺は心から安堵した。


「ねぇ……」
「ん?どうした?」

「うん……あのね」
手招きして、俺の耳元でいつかと同じようにこっそり呟く。
彼女の爪先は今日も自分と揃いの橙色がきらりと光っていた。


「この後は夜の散歩にでも出かけようと思ったが……」

そのような事を言われてしまうと ———


「予定変更だ。このまま君を貰う」

俺は橙の左薬指に一つ口付けを贈った後、彼女の唇に再度口付けを落とした。
七瀬の腕が自分の首に回る。牙が当たらないように啄み、舌を絡めとり、そして歯列をなぞっていく。


「杏寿郎、大好きだよ」
「俺も七瀬が大好きだ」





君に初めて出会った時、一瞬でその可愛らしい姿に目を奪われた。
だから逃げる君を追いかけた。あの時、捕まえておいて本当に良かったと思う。













「そろそろ鬼になろうかな。あなたと一緒に生きていきたい」

これ以上ない願いだ。
七瀬、俺も一緒に生きていきたい。太陽の光が届かない宵闇の中、愛する君と永遠に ———。




end


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