恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第37章 Dear 何年後かの私達へ / 🎴
キメツ学園高等部1年筍組———
「えーカナエ先生、結婚するんだあ」
「ああ、善逸がお陰で”しばらく学校休む、もう生きていけない”って騒いでてさ」
3時間目が終わって今から4時間目に向かう休憩時間。
私は左隣の席に座っている恋人の炭治郎と、次の授業である現代国語の教科書を机から出しながら話している。
カナエ先生の結婚相手—— その人はこれから行われる現代国語の教師、向井先生だ。
キメツ学園高等部教諭は個性的だが、見た目も良いと学校内外部から有名である。
「私の周り、向井先生推しの子、凄く多いから善逸と同じように”学校休みます”病が多発しそう……」
この高等部では美術教師の宇髄先生、体育教師の冨岡先生、そして歴史教師の煉獄先生が三つ巴の人気だ。しかし向井推し…と言うワードが出るくらい、先生もカッコいい人。
身長180センチ超え、爽やかな目鼻立ち且つ小さな顔。すらっと長い手足。
現代国語の授業に「好きなアーティストの歌詞を検証する」と言う、ユニークな題材を取り入れて生徒のやる気を自然とアップさせる。非の打ち所がない正に”ハイスペック”と言って良い教師だ。
「式っていつぐらいなのかな?」
「カナヲから聞いたんだけど、確か6月だったような気がする」
「えー。6月ってジューンブライドじゃん!良いなあ。憧れなんだよね」
「ああ、確か6月の花嫁は幸せになれる…だったよな?」