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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第36章 未来の青写真〜早春〜 / 🔥


キメツ学園高等部 2年柿組の教室内。今は昼食の時間だ。
七瀬は親友の神崎アオイと共にお弁当を食べている。

「へぇ、カナエ先生が結婚かあ……」
「この話が全校男子生徒に知れ渡ったら、ほぼ全員不登校になるかもね」
「確かに」

カナエは美人で性格も穏やか。全男子生徒、憧れの生物教師である。後輩の我妻善逸がいつも騒いでいるのが日常茶飯事だ。

“相手は誰なんだろう”

そう七瀬が卵焼きを食べながら考えていた時に、アオイの口から発せられたのは。

…現代国語の教師、向井英介の名前だった。



美術教師の天元、体育教師の義勇、歴史教師の杏寿郎。
この3名がキメツ学園のモテ男スリートップなのだが、向井はこの3人に負けず劣らず女子生徒に人気がある。


「あーそれは納得!美男美女。文句の付け所がないよ」
「でしょう?私もそう思う。女子生徒も何人か学校に来なくなるかもね」
「男子も女子も”今日学校休みます”病が流行るね。しばらく」


そうねぇ……とアオイと笑い合った七瀬はその向井からの宿題を思い出す。

『また杏寿郎さんに相談かな。カナエ先生の事も聞いてみよう』


弁当を全て食べ終えた彼女は改めて、現国の宿題について書かれたプリントを自分の机の引き出しから出して眺める——





「……また一緒に考えて貰えると嬉しいんですけど」
週末の土曜日。七瀬は恋人の杏寿郎の自宅マンションにやって来た。

「それは全く構わないが……今回はどの歌なんだ?」
コーヒーを2人分淹れた杏寿郎がソファに座っている七瀬にそれを渡すと、隣に座る。

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