恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第8章 君と過ごす初めての夜雨(よさめ) / 🎴
「本当突然の雨だったね。炭治郎は私より濡れてるから、先に湯浴みして来たら?」
「ありがとう。でも俺は大丈夫だから、七瀬が先に行って来てくれ」
「わかった。じゃあ行ってくるね」
そう言ってにっこり笑った彼女が湯浴みに行っている間、胸の高鳴りが止まらなかった。
彼女とは恋仲になって心だけではなくて体も繋がったけど、家以外で……2人きりになるのは初めてだ。
お風呂上がりの七瀬っていつにも増して可愛いんだよなあ。俺は体を拭くのも忘れて、そんな事ばかり考えていると
彼女が戻ってきた。
「先に湯浴みに行かせてくれてありがとう。そうやっていつも気遣いしてくれる炭治郎が大好きだよ」
七瀬からの口付けが俺の唇にふわっと届く。濡れた体が一瞬で暖かくなった。
そんな雨の夜—————
end