恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第8章 君と過ごす初めての夜雨(よさめ) / 🎴
「え?あと1部屋しか空いてないんですか?」
「ええ、申し訳ございません。先程からのこの雨でしょう?鬼狩りの皆様がたくさんいらっしゃいましてね」
今、俺は恋人の七瀬と藤の花の屋敷前にいる。
合同任務の帰りに雨に降られてしまい、ここが1番近いからと来てみたら ——
もう後1部屋しか空いてないと言う状況らしい。
「炭治郎。私は一緒の部屋でも大丈夫だよ。お互い濡れちゃってるし、早く中に入ろう?」
“一緒の部屋”と言う言葉。
これに俺は少しだけ胸を高鳴らせながら、七瀬と一緒に屋敷の中に入った。