恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第28章 アオイハル、跳ねる / 🌊✳︎✳︎
冷蔵庫から昨日彼が使ったブルーベリージャムと、もう一つ別のジャムを出した。
その瓶2つを彼の前にトン、と置く。
彼が選んだのは昨日のブルーベリーではなく、赤いストロベリージャム。スプーンで掬って、プレーンヨーグルトに入れていく。
適量がお皿に入った所で、味見をするように彼がスプーンに載せたストロベリージャムとヨーグルトを口に入れた。
「………次はこっちだな」
「義勇さん、次って………??」
彼がもう一度、スプーンにジャムとヨーグルトを掬うと私にそれを差し出して来た。
「お前も味見してみてくれ」
私の口にゆっくりとその2つが入って来る。
甘酸っぱいストロベリージャムがシンプルなヨーグルトと一緒に口いっぱいに広がった。
「美味しいです……」
「そうか」
それだけ言うと、彼はまた食事を始める。口元に少しだけ笑みを浮かべながらフレンチトーストを食べていく。
黄色くなったトーストの上にはブルーベリージャムがほんの少しだけ載っていた。
私はどちらのジャムを使おうかしばらく悩みながら、コーヒーを飲んで行く。
淡々と食事をする彼を見ながら、朝食を食べ終えて行った。
後日、私の予想通り……甘酸っぱいストロベリージャムが体にのせられた。
end.