第5章 海とキセキ。
「とりあえず、みんなと合流しましょう。えりかさん、桃井さん、行きますよ。」
そう言ってテツ君は私とさつきの手を引いて、集団の方へ近づいた。
「ねーねー、身長何cmあるのー?」
「髪の毛サラサラだねー!」
「一緒にかき氷食べにいこーよ!」
「わー腕の筋肉すごーい!かっこいー!」
むっくんは相変わらず囲まれてる。
…てゆーか、むっくんに触らないでよー。
でもむっくんも男の子だし、女の人に囲まれて嫌な訳ないよね。
それにむっくんがかっこいいのは事実だからしょうがない。
我慢我慢…と思っていると一一
「もーいい加減にしてくんない?気安く触んないでよー。ほんとウザい。」
そう言ってむっくんは女の人の手を払いのけた。