第21章 happy new year
「あ?何だよテメー。」
「こいつのツレだよ。早く手離してどっか行けよ。」
「…チッ、行こーぜ。」
男達は文句を言いながら去っていった。
『あ…あの…。』
私を助けてくれた人は知らないお兄さんだった。
この人もすごく背が高い。大輝ぐらいかな…?
そして赤い髪。赤い目。
「あー大丈夫か?ツレとか言って悪かったな。なんかお前、嫌がってたから…。」
『あっ、いえ。おかげで助かりました。ありがとうございます。』
「…つーかホントに迷子?」
『はい…。みんなとはぐれてしまって…。』
「携帯は?電話すりゃいーじゃん。」
『電池切れ…。』