第2章 1-1.最強の目覚まし時計
not side
遠くから、ウーウーと大きな音が頭の中に響いた。
……これ、なんの音だっけ。
規則的にくりかえす、心がざわっとするサイレン。
救急車じゃなくて、消防車じゃなくて……
パトカーだ。
ピピピピ…ピピピピ…
…カチ
音羽鈴は、布団の上で目を覚ました。
『…まだ、7時か…』
まだ寝ている身体を起こし、欠伸を一つ。
今日から六年生なのだ。
せっかく朝早く起きたので、早めに学校に行くことにした。
#NEME1#は部屋を出て、少し早足で階段を降りていった。