第5章 Lonesomeー寂しさー
目が覚めると見慣れない天井があった。
“ここ何処だっけ?”そう思い体を起こせば視界に入る一人の人。
「唯大丈夫か?」
「お兄ちゃん?あれ?あたし何してたんだっけ?ここ何処?今何時?携帯どこいったっけ?」
「くくっ…質問多いな(笑)お前術式使って倒れたんだよ。ここは俺の部屋で今は18時だな。荷物はそっちに置いてた」
「……あ。何か思い出してきたー…。あたし術式出せてた?」
そう言うとお兄ちゃんは苦笑いして“ぜーんぜんダメだったから俺の前以外で二度と使うなよ”と。
ちょっとガッカリしたけどダメなものを戦闘で使用して死にたくないもんね。
まだまだだなぁーなんて思っていたら盛大にお腹の虫がないた。
「ホント色気より食い気は相変わらずだな(笑)よし、飯でも食いに行くか!」
笑いながら立ち上がるお兄ちゃんを見てあたしも笑って立とうとして気が付いた。
「あれ?夏油さん達と話す約束…すっぽかしてた!?」
高専に戻ったら詳しく話す予定だったんだけど目の前の人が帰してくれなかったから…なんて頭の中で言い訳をしてお兄ちゃんをジロっと見た。
「傑達には伝えてあるから明日教えてやれよ」