第17章 大魔闘演武
……………
ローグ「はぁ……はぁ……」
ガジ「もういっぺん言ってみろやこら。誰が誰ほどじゃねぇって?」
ローグ「少しずつ分かってきた気がする……お前がなんで妖精の尻尾に入ったのか」
ガジ「なんの話だ」
ローグ「覚えてないのも無理はない……俺は坊主頭のガキだった……」
ローグは自分は昔、幽鬼の支配者に憧れており大きくなったら入りたいと思っていたと語る。
しかしギルド間の抗争により幽鬼の支配者は解散。こともあろうか憧れであったガジルは憎き妖精の尻尾へ…
ローグ「信じられなかった…よりによって幽鬼の支配者を潰したギルドに入るとはな……けどそこには意味があるはず。お前が妖精の尻尾に居る意味…それが分かってきたんだ……仲間だろ?…剣咬の虎にそんな意識はない。俺達はマスターの兵隊であり命令は絶対であり勝利は絶対であった……ギルドって何なんだ?仲間って…俺はなんのために戦っているのか……お前達が強い理由も今なら分かる。俺達じゃ勝てないわけだ…本当に桁外れに強いお嬢とレクターのために覚醒したスティングは別だろうがな」
ガジ「立て。お前は何もわかっちゃいねぇ……ギヒッ…カエルは"仲間"だろ?」
ローグ「カエル…フロッシュは猫だ!」
ガジ「正確にはエクシードだ。な?」
ローグ「そうだ…フロッシュは俺の仲間だ……敵わないな……!!」
和解したかのように見えた二人。
しかし次の瞬間、ローグは何かに取り憑かれたかのようにガジルを攻撃し始める。
ガジ「こいつ……」
『少しだけ力を貸してやるぞ…ローグ』
ガジ「誰だ」
『影…運命を司る影』
ガジ「はぁ?何を言ってやが…!!……なんだか知らねぇがとことんやり合いてぇってことか…おもしれぇ」
……………
ロメ「なんだよ…さっきまで和解したっぽかったのに」
マス「なんか様子がおかしいの…」
レビ「ガジル!慎重にね!」